恥ずかしきマックな日々




●8月31日(日) MT静音化作戦

以前の高性能[当時]なPC/MACの大半は、性能を安定して上げるべく、筐体内の温度を下げるべくファンをブンブン回す傾向があったと思うんでする。それプラスHDDの高速化とかね。
で、その結果、爆速・爆音の計算機が一丁上がりというのが一般的なシナリオだったとおいらは思ってまする。

そして、おいらの今使っているメインマシン『Power Mac G3 MT』も同様なのでする。
(発売:1997年)

HDDのシーク音やスピンドル音が大きい、電源ファンの音が気になる、ケースファンがうるさいの三重奏。
ましてや、それまで使っていたPower Mac G3 DTは電源ファンを静音タイプに交換してあったんで、その音量の差がさらに大きくなってしまい、ますます気になってしまっていたのでする。

もっとも、今回の一連の改造であるMTの筐体にDTのぞう物を移植するという作業を行なうにあたって、MT筐体にしたら爆音になると予想していたので、作業する前からそれなりに準備だけはしておいたので、ぞう物移植作業の時に同時に静音化作業も行なった訳でする。

もっとも、この辺りについてはPower Mac G3 MTがPC/AT互換機に採用されているATX規格の電源コネクタ仕様を採用している[確か]唯一のMacだからこそ実行しようと思った訳でして、他のMacだったら小技で逃げていた事でしょうねぇ。

てなわけで、ネタとしては静音化なんですが、副産物として電源の性能アップもあったりしまする。

そうそう、一番大事な事を。
ここから以下に書かれている改造は私個人の責任の範囲に於いてのみ行われた改造です。
同様の事を行なって何らかの事故や損傷を被ったりしても、同様の性能を得られなくても責任は負いません、負えません、頼むから。
それでもいい!というチャレンジャーは各々の責任に於いてお願いします、マジで。


オープン まずは事前調査。
MTに搭載されている電源の容量チェックでする。
171W。結構小さい。
つか、これならどんな容量のを持って来ても大丈夫そうでする。


始まり てなわけでゲットした製音グッズでする。
電源はTORICA製のSei II 300Wタイプなり。ATX規格品。巷で静かと評判のものでする。
ケースファンはSANYOの109P1212L403なるもの。


さてさて、どうなることか?


作業中 そしてMTから電源の取り外し。まずは背面。
これらのビスを外します。


作業中 次に筐体を開くのでする。
で、注目するのは開いた筐体内部・回転させた側の底面の板金の所でする。


作業中 板金の背面寄りを見るとこうなってまする。 で、丸で囲ったビスを外しまする。
そうすると電源とケースファンがグラグラしている筈ですので要注意。
そうそう、最初に外したビスとここで外したビスは種類が違います。注意。
金属部分同士を留めるビスはタップが細かく切られていますが、樹脂を留めるのはタップが荒いのですぐ判るかと。


作業中 で、このビスを外すと、電源本体とケースファンのケースファン用の樹脂部品とが分離出来まする。


作業中 マザボのコネクタから電源ケーブルを外しても、ここがビニタイで留められていますので潔くカットでする。
ビニタイは消耗品と思って下さいませ。

あ、順序は逆ですが、あらかじめビニタイを購入しておいた方がよいかと。
東急ハンズで入手出来まする。


作業中 てなわけで電源とケースファンAssyが外れました。
しかし、ここで大事な事に気が付いたのでする。



通常のPC/AT互換機ですと、マザボ上にケースファン用の接続コネクタがあるのですが、事もあろうにゴッサマのケースファンは電源ケースから専用のケーブルが出ていまして、電源直結だったんでする。
ええ、回転制御なんて無いっす。
当然汎用のATX電源にはそんなケーブルは出ておりません。

一瞬躊躇したっす。



作業中 元の電源からはこういう風に専用線が出ていたんでする、ケースファン。
はてさて。


作業中 で、これが換装予定のケースファン。
12Vで回しまする。



冷静に考えました。で、思いました。

『そっか、別に今までのゴッサマの流儀に囚われる必要性なんて無いじゃん。』

つまり、電源もケースファンも新しいのにするんだから、そこいら辺の取り回しも新規に考えればいいのでは、と。
そういうわけで、新規のケースファンは12Vの仕様[0.09A]ですので、ATAPIドライブ用の電源ケーブルから供給する様にしました。

ってことは、作業中断。変換ケーブルが必要という事でする。
(や、強引にATAPI用電源ケーブルの一部を切ってファンに直結してもいいんだけど、それはあまりに強引すぎるので却下)



作業再開 てなわけで、ATA電源コネクタ/ケースファン電源コネクタ変換でする。
こんなんでも500円くらいしたでする。結構勿体無い。
つか、会社に行けばコレくらい作っちゃうのになぁ。
(家には部品や工具がそれほど無いもので。)



さらに問題点。
電源ユニットとケースファンAssyを繋げている金具があるんですが、ATX電源側にそれが取り付きません。穴はあるものの、位置が微妙に違うんでする。
メーカーによる差なのか、それともAppleのオリジナルなのかは判りませんが、とりあえず強引に穴をあける以外に逃げ道が無いようでする。
ただ、電源ユニットのファンによる振動やケースファンによる振動がこの改造で大幅に軽減される事を考えると、ひょっとしたらココをがっちりと固定しなくてもいいのかもとかと勝手に判断して、今回はココを固定しない方向で進める事にしたでする。

電源ユニットは背面に固定されているし、ケースファンAssyは内部の板金に固定されているしね。



さらに再開 下側がMT標準、上が今回換装予定の電源。
赤で囲った穴たちが件のアレ。
見事に位置が違う。


さらに再開 てなわけで、付くはずの金具は付かないまま。
まぁ、大丈夫でしょう、おそらく、きっと、多分、そう願おう。


そして完成 てなわけで、こんな感じに治まった訳でする。
結構イカス。自画自賛。



改造フェチじゃないので(本当か?)、結果を見なければでする。
や、数値化していないのでなんとも言い難い所がありますが、結果から言えば元が爆音だっただけに改造による効果はかなりのものでする。
電源入れっぱなしにしても許せる様になったくらいですから。
ただ、ケースファン(12cm角)はPC/AT互換機でやっているような回転制御をやっていないがゆえに多少は気になる感じでする。
絶対的な回転数は抑えてあるものの、根本的にサイズが大きい事による所なんでしょうねぇ。

なので、絶対的な効果を期待すると肩すかしを喰らった感じになると思いますが、効果は確実にある改造かと思いまする。

鎮座



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